「あっ、おもしろいものみっけ」 歩いていて見つけるものは、不思議な模様の石だったり、海岸を歩いている時には、かわいい形や綺麗な色に変色したビーチグラスや貝殻だったり。 この小さな発見は、大事なコレクション。
もちろんどんな物でも拾うわけじゃない。これっ、と一目ぼれしたものに限っているのだが、一目ぼれの出会いが多い時は、拾い物がポケット一杯にたまってしまう。
ある時、次から次へと拾い物を詰め込みすぎてポケットが破れてしまったことがあった。まるで子供みたいにだ。 これに懲りて、それ後は、いつも小さなビニール袋を持っていることにした。 この拾ったもの、家に帰ってから、何に使おうか考えるのも楽しみの一つ。 棚にちょこちょこっと並べれば、りっぱなオブジェ。
移動手段が車に頼るしかないこの地に移り住むようになってからは、街を歩くことはめっきり減ってしまったが、そのかわり雑木林や 草地を歩くようになった。ここも上を見たり下を見たりしながら歩いていると、うわぁと小躍りしたくなる物に出会える。
人間の手では、どうやっても出せない紫色のアケビの実。茶色のグラデーションが見事なトンビの羽は、山ならではの発見だ。 そして秋から冬にかけてのこの季節の楽しみは、いろいろな木の種を拾うこと。 まるでトトロにプレゼントされたようなこんな種に出会えたのも歩いているからこそ。
こんな宝物が見つかるからテクテク歩きは止められない。さーて今日は何が見つかるかな?
歩くのは好きだ。 街を歩くと、新しくできた店のディスプレイ、路地裏にひっそりと看板を出す食べ物屋、住宅の軒先で季節を知らせる花を 見つけるという楽しみがある。 旅先でも時間が許す限り、その地を歩くことしている。
一緒に旅行に出かけた際、車よりも電車、電車よりも歩くことを選ぶわたしに辟易とした友人は「どうしてそんなに歩くのが好きなの?」と 聞いてきた。