レイフは美しい看護婦のイヴリンと出会い、恋に落ちるが、理想を求めてヨーロッパ戦線に参加。ダニーとイヴリンはハワイのパール・ハーバーに転属となる。しかし、そんな2人に届けられたのはレイフの戦死の知らせだった。
レイフにベン・アフレック、ダニーにジョシュ・ハートネット、イヴリンをケイト・ベキンセイルが演じる。タイトルどおり、映画の中核を担うのは日本軍によるパール・ハーバー(真珠湾)攻撃。公開当時、日本の描写がおかしい、史実をねじまげているのではないか、などさまざまな批判を巻き起こした。
しかし、ここで注目したいのは、恋人に戦争で死なれたイヴリンである(戦争より恋なのか!と言われてしまいそうだが、この映画の宣伝自体がそうだった)。レイフの死を知り、深く悲しむイヴリン。そんなイヴリンを懸命に励まそうとするダニー。実はダニーもずっとイヴリンのことが好きだったのだ。少しずつ、元気を取り戻してイヴリンは同時にダニーに惹かれていくように。やがて、2人は恋人同士となる。
ところがだ。戦死したと思っていたレイフがなんと生きてハワイにやってくるのである。 イヴリンとダニーの関係を知って激怒するレイフ。ダニーのことが好きだと言い切ることができればいいものの、レイフが帰ってきたことに驚きながらも、イヴリンは嬉しいのだ。彼女にとっては、レイフのほうが大切だったから。
3人の中に当然できるわだかまり。やがてレイフとダニーは日本攻撃のために旅立つ…。 しかし、今度帰ってきたのはレイフだけだった。ダニーはレイフをかばい、ハワイから遠く離れた地で戦死したのである。 イヴリンは帰ってきたレイフと悲しみを癒しつつも、再び愛を育む…。
ハッピーエンドのようだけど、女性からしてみれば、イヴリンは「一体どうしたいねん!」と突っ込みたくはなる。あっちへふらふら。こっちへふらふら。もちろん、本人は懸命に誰かを愛しているわけだけれど、どこかつかみどころがない。
しかし、そのつかみどころのなさが魅力になったりもする。自分の手の中にずっといてくれるとは限らない。その不安感が独占欲をかきたてる…。ずっと1人のことを思い続けるのも美しいけれど、幸せになりたければ、綺麗なことばかりも言っていられない。 それもまた、恋なのである。
誰かを思い続ける女性は美しい。 しかし、いなくなった人のことを思い続けてもそれは決して叶わぬ恋であって…。 幸せになりたければ、少し、ズルくならなければならない?
2001年に公開されたディズニー制作の戦争映画『パール・ハーバー』。監督はマイケル・ベイ。時は第2次世界大戦前。米陸軍の戦闘機パイロット、レイフとダニーは幼いころから兄弟同然に育った親友。